昨日事務所で書類整理をしていていたらこんなお電話を頂きました。
「電気の容量を増やしたいから一度見て欲しい。」
この様なお悩みのお電話です
こういったお電話を頂いた場合には電話だけでの情報収集不可能
一度お客様のお宅にお邪魔して調査が必要になります
年末になると集中し始める電気トランブル。
それはなぜか
それは夏季にエアコンやその他の器機を増やして、年末を迎えたからかも
現在冬休み突入で、お子さんも電気を部屋で使います。
凍結防止ヒーターも電気をたくさん使うから容量が足りない‥
これはよくあるお話なのです
さてさて、お時間を頂きまして、そのお時間にお宅へと訪問
調査開始です
まずは分電盤のところで詳しい症状を聞くことにします。
分電盤のカバーを外して内部の配線を確認。
40A(アンペア)の漏電遮断器が契約ブレーカ―とのことですので、
電力会社さんとの契約は 「8KVA」 契約ということですね
書類も見せていただきまして間違いのないことも確認済み
遮断器が切れる理由としては使いすぎが原因か、
または電流のバランスが悪いかのどちらかが主な原因です。
稀に遮断器の不良や、ネジの締め付けが悪く熱を持って切れるなどの
特殊な要因の場合もありますのでご注意ください
「エアコンを各部屋で使うと切れてしまって‥」
とのお話なので回路を確認すると、
100V(ボルト) 仕様のエアコンが複数台設備されている模様。
「これはバランスが悪いのが原因かもしれませんね。」
とお話しつつ、回路の電流を計測していきます。
遮断器はこのような使い方をしているので、絵を貼っておきますね
今回は漏電遮断器が 40A(アンペア) ですので、
赤線と白線間で 40A迄 (単相100V電源)
黒線と白線間で 40A迄 (単相100V電源)
赤線と黒線間で 40A迄 (単相200V電源)
この様に電流を使うことができます
ただし、100V と 200V が互いに 40A迄使えると言う事ではなく、
それぞれが器機で使う電流の合算値が 40A迄 と言う事です
つまり、赤線と白線の間で 40A 以上の電流を使うと、
極端な書き方ですが黒線と白線間が 5A しか使っていなくても
漏電遮断器は切れると言う事になります。
これがバランスが悪いという症状です
通常の生活状況下で電流を測定‥
赤線と白線間で 26.3A(アンペア)
黒線と白線間で 9.8A(アンペア) すでにバランスが悪そうな雰囲気
遮断器が切れたときの状況をお客様に再現してもらうべく、
各部屋のエアコンをONしていただくと‥
oh‥
電流値が遮断器の容量(定格電流)を超えてしまっていますね
41.73A(アンペア)‥ おおよそ 2A の超過です。
この程度なら瞬時に遮断することはありませんが、
時間経過で確実に遮断が発生します
もう片方の 黒線-白線間はというと 30A(アンペア) 前後。
ふむ‥
エアコンの1台分を遮断してみると 35.5Aまで電流値が下がりました。
これなら遮断器が切れることはありません
ではこのエアコン1台分の 6.23A(アンペア) 分をどうするか??
まだ電流の余裕のある 黒線-白線間 の回路に配線を入れ替えます
動かさないエアコンもしくはコンセントだけと思われる回路と入替え‥
そうすることで 赤相と黒相のバランスが 34~36A 程度で揃います
つまり両方めいっぱい使える状態になると言う事です
配線を入れ替えるために分電盤内で上下の回路を入れ替えます。
分電盤上部側が 赤相側で、分電盤下部側が 黒相側になっています。
配線の結線は圧着接続にて施工
これで赤相に流れていた電流を黒相側に移動することができました
もちろん使っていなかった回路も黒相側から赤相側へ移動
ただ心配なのは赤相側に電気を使う機器回路がまだ偏っている事
脱衣室の暖房も赤相側だし、ほかの機器もいっぱい
この辺りのお話をお客様にもさせて頂きまして、とりあえず年内の年越しは
この状態で上手に使っていただくことになりました
この使い方でまだ余裕が無いと言う事であれば 10KVA契約へ移行する。
この様なお話となりました。
その時には工事も発生しますが、そのお話もして了承済みです
電気工事をした際に回路のバランスを考えていないと
時々今回の様な症例が発生することがあります。
年末ですので、電気とのお付き合いは上手にしましょうね
今ほどもお悩みのお電話を頂いたばかりです
この度のご用命、誠にありがとうございました
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