「すみません、ちょっと来てほしいんですけど‥」
先日そんなお電話が携帯の方へ。
お客様の慌てようがちょっと半端ではない
「どうも子供が鍵をコンセントに突っ込んで‥焦げてるんですよ‥」
まじですか
夏休みの終了とともに訪れた奥様の受難
向かっていた現場の作業完了後、急いでお客様のところへ
一見すると何事も無かったかのように存在するコンセント。
だが‥下に置いてある鍵‥焦げてますね
‥焼け溶けたと言ってもいいかもしれません。
スペアのカギと対になった鍵をコンセントに差し込んだのでしょう。
お子さんに怪我ややけどが無かったからよかったものの、
これは非常に危険な行為です
御幣のある書き方をしますが、
コンセントの 「プラス側」 と、「マイナス側」 に連結された金属を差し込んだ‥
そのため通常なら 「短絡(ショート)」 して 「遮断器」 が落ちるところです。
ところが‥今回は遮断器は落ちず、コンセントが焦げておしまい状態。
これはなぜか?
答えは上の写真の焼け溶けたリングにあります。
では、まず白熱電球を思い浮かべてみましょう。
白熱電球にはフィラメントという発光するための部分があります。
なぜ電球は光るのか?
考えたことがありますか?
それは電気を光に変えているから‥ってあたり前の事を書いていますが、
白熱電球の光とはつまりは熱です。
エネルギーを熱に変え、それを光に変換しているのです。
電気は何かしら接続する機器で仕事をすることによってその姿を変えます。
扇風機ならモーターの回転運動という仕事。
ここでもロスが出るのでこれが熱に代わりモーターが熱くなります。
蛍光灯でも光を放つという電気の仕事です。
つけっぱなしの蛍光灯が相当熱くなることはご存知かと思います。
なぜ熱が産まれるのか?
機器から生まれる熱は損失であって無駄なものなんですね
でも電熱ヒーターは熱を出すことが仕事なのでロスではなく100%の仕事です。
力率なんて呼ばれたりしますけど、詳しい話は省きますね(笑)
何も仕事をせずにプラス側からマイナス側に電気が流れることを
短絡、つまりショートと呼ぶのです
詰まり先ほどの焼け溶けた鍵。
差し込んだ瞬間に短絡(ショート)して遮断器が飛ばなかった理由は、
リング部分が電気が流れにくい状態であたため
電気は熱に変わり電熱線のような仕事をしたのだと思います
電気も流れにくい場所では熱になりやすく、語弊のある言い方をすると
摩擦熱が発生してしまう感じです。
勢いのある水の流れをせき止めると水の威力が増しますよね?
電気も水の流れと同じようなものですから、
仕事をしている先で消費しているのに
流れが悪いとそこで抵抗になってしまいますからね
コンセントを分解して、いたずらされていた時の状態を再現しています。
電気が熱に代わったことで短絡ではなく仕事をした電気。
ゆえに遮断機は切れず焼け溶けるまで電気は流れ続けたのだと思います。
‥つまりは、燃えやすいものがもしそばにあったら‥
火事が起こる~
幸い周囲には燃えやすいものが全くなく危機一髪
怖い怖い
こちらが分解したコンセントの内部です。
焼け焦げてますね‥
奥様が子供に質問しても何も答えないそうで、
真犯人かどうかは不明ですが
やった本人も相当驚いていたかもしれませんよ
夏休みの集大成は電気のコンセントで実験‥??
これからはこんな危険なことは絶対やめてね
奥様にも状態を見ていただき原因も悪い部分もこれですべて把握完了。
奥様は証拠写真をカメラにパチリ
新しいコンセントに付け替えて‥はいもう大丈夫ですよ
お子さん、昨日叱られたのかなぁ‥
可哀そうだけど危ないことは知ってもらわないとですからね
電気の実験はぜひ電池でやってください
この度のご用命ありがとうございました。
電気は便利ですが恐ろしい力を秘めています。
上手に使って快適に過ごしましょう
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