先日いつもお世話になっている工場から
「機械を増やしたいからキュービクルから電源を配線してほしい。」
とのご依頼を頂きました。
キュービクル内部にはまだ増設できる余地がありますので、この場所に
4つ目のブレーカを増設してsq100の電線を配線していきます
増設ができることが確認できたので、続いて配電盤をどこへ配置するか
を決めます。
配置も決めたら配電盤を加工していきますよ
配線がsq100のトリプルツイストケーブルなので線を通す配管穴も大きい
のです。
先に小さい穴をあけたら‥
油圧パンチャーという道具の出番です。
先端の穴あけ刃を交換することで色々な径の穴をあけることが可能
穴をあけるとこんな感じで切り取った鉄板が取れますよ
配管は鉄管を使用するので、それを固定するための金具を固定します。
これはボックスコネクターという名前の部品です。
ネジを締めることで配管を固定できます
配電盤内部はこんな見た目になります。
オレンジ色の部分はユピロンという名前のブッシング。
電線を金具の切り口で電線が傷つかないようにするためにとても大切
な部品なのです
加工が完了したら配電盤を固定。
入線作業に進みます。
入線する電線はこの電線です。
sq100のトリプルツイストケーブルなのでとっても太い
しかも固くて曲げにくい電線です
機械が消費する電流によって配線の太さが決まるので、なんでも適当に
配線するという訳にはいかないのです
まずは工場側から屋外のキュービクル側へ入線します。
入線しやすい経路を最初に決めておかないと、あとあと大変な目にあう
ので、最初の位置決めはとっても大切
キュービクルまで配線が通ったら今度は工場側に入線
ここから約50m程度空中を配線していきます
メッセンジャーワイヤーに重たい電線を持ち上げて掛けていくのです
この作業を2人でやるのはハードでした
配線できたところで配電盤を完成させます
右半分が開いていますが、これは後々の機械増設の予定がもう決まって
いるからなのです。
キュービクル側もブレーカーを取り付けますが、キュービクル内部でも
作業しなくてはいけないのでキュービクル本体で高圧の電源を落とし、
工場を停電しなくてはいけません。
高圧カットアウトという装置を作動させて、キュービクルを停電とともに
工場も停電します。
電気が残っていると危険なので、切り離されたすべての回路とトランス
を接地(アース)して安全を確保
ブレーカーを増設するとともに、キュービクル内部から配線を取り出して
つなぎますよ
増設した配電盤から別に配線してきた配線は、小型集塵機で使用する
ので動力用コンセントも準備します
こちらも使える状態にして機械が到着するのを待つばかりです。
31日に機械が搬入されてくるのでその日に機械へ先ほどのsq100の
電線をつないで完成です
今回1台の機械で使用する電力の総和が
22Kwモーター × 2台
2.2Kwモーター × 1台
0.2Kwモーター × 2台
0.4Kwモーター × 2台
合わせて47.4Kwの大型機械
流れる電流を求めるために、
モーターの力率を0.8として計算してみましょう
47.4Kw = 47400W(ワット)
ですので
47400W(ワット)=200V(ボルト)×1.73(√3)×電流I×力率0.8
の公式が成り立ちます。
47400W=276.8×電流I
となり、電流I=47400W÷276.8
電流I=171.24‥A(アンペア)となります。
力率を1と考えた場合は
47400W(ワット)=200V(ボルト)×1.73(√3)×電流I×力率1
の公式が成り立ちますので、
47400W=346×電流I
となり、電流I=47400W÷346
電流I=136.99‥A(アンペア)となります。
これは有効電力というものを計算したものですので、実際にはモーター
などの機械には無効になる電力が存在します。
ですので力率を考えた最初の計算がほぼ正しい値かと思います。
三相動力の計算は複雑な計算が必要なので、大きな機械を導入する際
にはしっかりとした設計が必要ですよ
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