2015年11月18日
天井の配線から火花が出た!!
「照明器具のあたりから火花が出て電気がつかんくなったんやさ。」
そんなお電話を頂いたのは昨日の営業開始前の時間。
お客様は午後からならご在宅とのことで、
昼一番で現場へと向かいました。
それにしても、電線から火花が散った

火花が散る瞬間を見ていたお客様はどれほど恐ろしかったことでしょう

僕たちのような電気のプロでも、
電気が短絡(ショート)する瞬間は恐ろしいものです。
現場に到着し、問題が発生した部屋へ。
‥んん‥すんごく焦げ臭い

部屋の中には未だ焼け焦げたにおいが残っていました。
お客様に連れられて入ったお部屋の照明器具。
どうやらこちらが火花が散ったという問題の部分だそうです。
照明用のソケットから分岐用のソケットが増設。
さらに延長コードが繋がってる‥

「ドライヤーを使ったら火花が出て電気がつかなくなってしまって‥。」
え、ドライヤーですか



もう原因は明らかになりました。
電気の使い過ぎ。
というか電流が流れすぎてしまったことによる焼損です。
ソケットプラグの許容電流をはるかに超えた電流が流れ、
耐え切れなくなった接続部分が燃えてしまった‥
そう考えられます

断線するときに火花が散ったのか、
はたまた電極が耐えられず火花が散ったのか。
おそらく内部が焼損しているであろう『ペンダントコードソケット』
表記されている『許容電流』は 6A(アンペア) しかありません。
『許容電流』というのは、流しても良いとされる電流の大きさです。
その許された大きさでの範囲でなら使用しても問題はありませんが、
それを超えて使用する事は事故のもととなります。
騒動の素となったドライヤー。
近くに置いてあったので消費電力を確認‥
想像していた通りの消費電力 1,200W(ワット) 

電流(A) = 消費電力(W) ÷ 電圧(V) の公式で電流値を計算すると
1,200W(ワット) ÷ 100V(ボルト) = 12A(アンペア)
となります。
‥つまり、許容電流の倍の電流が流れたことになりますよね

分解して中を確認しようとしたら‥
バチバチバチ!!
ひぃー

火花が散って危険すぎる

お客様の許可を貰って停電

分解すると、予想通り燃えて炭化した端子と電線が顔を出しました。
ちなみに、使用してあったペンダントソケットのコードの太さは 0.75sq
許容電流は 7A(アンペア)です。
もうこの時点でアウトです
許容電流は 7A(アンペア)です。
もうこの時点でアウトです

延長コードの先には、ドライヤー以外にもいろいろな家電製品が。
同時に使ったと仮定すると、
きっと瞬間的に12A(アンペア)以上もの電流が流れたのでしょうね。
でも、僕はこの部分が焼損したからこそ良かったんだと思います。
「なぜ?」
お客様のご自宅内の配線は『碍子引き』での配線を使用されています。
碍子引き電線の場合、単線で配線環境が空中と考えると許容電流は
おおよそ 26A(アンペア) となります。
「全然余裕じゃない?」
そう思われるのも当然ですよね。
26A ―12A =14A(アンペア) もの余裕がありますもん

ですが配線は施工当時のままなのです。
被服はところどころ劣化しているし、
触るとぽろっと取れそうな場所もありました。
この先に続く天井裏が問題のあった部屋。
配線状況も、想像はできますが実際にはどんな状況になっているのかを
見ることができないので分かりません。
もしも天上裏で火花が出ていたらどうなっていたでしょう?
火災発生の可能性だって有り有るんです。
「お前はなにを脅しているんだ
」

そんな御叱りを受けそうなことを書いています。
ですが、実際そのような危険が隠れていることもあると
知っていてほしいのです。
こちらは、ソケットプラグの先に取りつけられていた『分岐用ソケット』
許容電流は 10A(アンペア) でした。
かなりの熱を受けたためか、金具も変色して焼けています。
ソケットにソケットを連結して、さらに延長コードで配線‥
コンセントでよく見る『たこ足配線』
それと同じことがこの部分で行われていた。
そう思っていただければ分かりやすいかと思います。
焼けてしまった部分は切り取り、照明専用にコンセントを1つ復旧。
お客様と相談して、
同じことが起きにくい様、新しくコンセントを作ることにしました

コンセントの電源は『碍子引き』の配線から分岐しています。
配線は露出での施工ですが、
できるだけ目立たないように施工させていただきました。
新設したコンセントの許容電流は 15A(アンペア) ですので
安心して電気を使用していただけるようになっていますよ

つまり、単純に最大 1,500W(ワット) まで大丈夫だという事です。
ただし、常に 1,500W(ワット)
使用し続けることは望ましくありません。
ご注意ください

これにて焼損した配線の改修と復旧は無事完了しました

電気は普段見えない分、取り扱いには十分な注意が必要です。
もう当たり前の様にある電気や家電製品は、とても便利なものです。
ですが、使い方を誤るととても危険なものでもあります。
寒くなると電気をより使用する機会が増えてきます。
配線がよじれていないか?
傷がついていないか?
熱を持っていないか?
たこ足配線していないか?
時々で構いませんので、安全のためにも危険意識を持ち、
ご使用になられている家電製品、
配線状況などの状態を、確認してくださることをお願いします。
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