2016年02月25日
天井の換気扇から水滴が!?
先日、中谷工務店さんとの打ち合わせの最中にこんな相談を受けました。
「お客さんのところで換気扇から水が垂れてきたっていうんやけど‥。」
詳しくお話を聞くと、天井裏にある換気扇配管がかなり長く、
その配管内の結露水が垂れたのではないか?
そのようなお悩みでした。
結露は温度差によって生じます。
温かい室内の空気が自然と排出される過程で長い配管内で寒い空気と
混ざり合って結露したのかもしれません

そして昨日、問題が発生しているお客様のところにお邪魔してきました

恐る恐る天井裏を覗くと‥?
びろーんって伸びた 『アルミフレキ』 が目の前に

「うぉっ、長い
」

開口一番がこの言葉になっちゃいました

これだけ長い配管だと結露する確率も、
水滴が発生する量も多くなってしまうでしょう。
断熱材を巻くなどしておくと結露しにくくなるのですが‥
当時はそこまで施工時に気にすることはなかったのでしょうね。
これでは室内に水気を誘導しているようなものです

このお客様のお宅では、換気扇の排気口を設けることをしていませんでした。
和風の大きな住宅です。
施工当時は見た目を重視されたと思いますし、
壁に穴をあけることを嫌うこともあったと思います。
換気扇の排気は小屋裏の熱を排出するための『ガラリ』 からされていました

確かにこの方法なら壁に排気用の穴が開いていないので、見た目もスッキリ

排気を損なうことは特にないのでこれでも十分良い工事だとは思います。
でも僕の想像通りの結果になっていると思う部分があるので、
ちょっと外してみましょう。
ポコっと外しました。
うーんやはり‥。
排気の口元には固まって堆積したホコリがびっしり

触るとボロボロと取れて落ちてきました

これは排出された埃と外気の汚れが配管内にこびり付いてしまっているのです。
結露のせいでもあり、外気の湿気のせいでもあります。
打ち合わせでは、新たに換気扇の穴をあけ、
『アルミフレキ』 には 『断熱材』 を巻くように提案させていただいていました。
断熱材を巻くことで配管途中での結露を極力抑える事ができます。
絶対結露しないということは有りませんのでご注意ください。
排気穴の位置を変えることにより排気距離と抵抗を抑える事もできます

状況判断は済んだので今度は外から壁に穴を開けますよ

お話ではこの2か所の換気扇の改修と聞いていました。
室内に戻ろうと振り返って見ると‥
むむむっ

さらに2か所の換気扇の配管を発見

聞いてないよ

こっちも配管がすごく長いので、いつ同じことが起こるかもわかりません

相談したところ、4か所すべての換気扇配管を改修することになりました。
想定外の工事が増えましたが、準備はバッチリしてきたので問題なし

さあ、さっそく作業に取り掛かります

まずは穴あけです。
『コア』 と電気ドリルの組み合わせでガリガリ穴あけしちゃいます

まず2か所の穴あけが完了。
反対側も同じように穴あけをしましたが、そちらは割愛させていただきます。
4か所の穴あけが完了したら再び天井裏に侵入

穴の位置に合わせて排気ダクトを切断して排気経路を短くします。
その後、大工さんに手伝ってもらうという贅沢な状況下で 『断熱材』 施工

天井に敷き詰めてある断熱材よりも性能のいい断熱材を使用

すごく贅沢な施工仕様になっています

反対側の2か所もしっかりと施工。
これで、かなり結露発生を抑えられる環境になったと思われます

中谷工務店さん、お手伝いと断熱材の支給ありがとうございました

断熱材が少しだけ余ったので、
断熱が薄くなっている場所にひいて寄付してきました

残すは屋外に設置する 『ベントキャップ』 の施工を残すのみです。
今回使用するベントキャップは昔ながらのタイプの製品を使用します。
防虫網はないタイプを選択。
換気扇の網は数年経つとかなりの確率で目詰まりを起こすので、
排気に使う場合には網なしタイプをいつも使わせていただいています。
逆に、給気に使う場合には網付タイプを使用していますよ

さて、取付も問題なく完了しましたよ

反対側の面にも取付完了です

こっちは瓦の上に脚立を立てての作業。
申し訳ないことに、またまた大工さんに脚立の押さえと手元までして頂き
大変助かりました

雨水侵入防止のために、ベントキャップ周囲への 『コーキング』 も施工。
上半分のみコーキングでの処理を行っています。
下半分を処理しないのには理由がちゃんとあります

それは、配管内部で水滴が発生した際に水切りができる様にするためです。
水切りができないと配管内の水滴は行き場を失ってしまい、
下手をすると壁の中を伝っていくき壁を科損させてしまう恐れもあるのです。
ベントキャップというものは配管の中に突っ込んで固定されています。
突っ込むということは配管とベントキャップの間には隙間ができますよね?
ここから水分が切れて排出できるというわけなのです

さあ、工事も無事に完了しました

見た目も決して悪くはありませんよ


たとえ家の断熱性能が良くても、
穴の貫通部や金属部分から結露が発生する場合があります。
分かりにくい場所でいろんなことが起きているのかもしれませんが、
気づかなければそれで済んで行ってしまいます。
僕たちも日々勉強です。
悩みを解決させていただくたびにより良い施工ができる様になります

今日も現場が待っています

お悩みがごとがありましたらいつでもご相談ください。
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