池田電工
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2015年08月29日

動力機械の配線


先日いつもお世話になっている工場から

「機械を増やしたいからキュービクルから電源を配線してほしい。」

とのご依頼を頂きました。


キュービクル内部にはまだ増設できる余地がありますので、この場所に

4つ目のブレーカを増設してsq100の電線を配線していきますhand&foot09


キュービクルブレーカ増設①


増設ができることが確認できたので、続いて配電盤をどこへ配置するか

を決めます。

配置も決めたら配電盤を加工していきますよhand&foot09


配線がsq100のトリプルツイストケーブルなので線を通す配管穴も大きい

のです。

先に小さい穴をあけたら‥


配電盤加工①


油圧パンチャーという道具の出番です。

先端の穴あけ刃を交換することで色々な径の穴をあけることが可能hand&foot09


油圧パンチ①


穴をあけるとこんな感じで切り取った鉄板が取れますよface02


配電盤加工②


配管は鉄管を使用するので、それを固定するための金具を固定します。

これはボックスコネクターという名前の部品です。

ネジを締めることで配管を固定できますhand&foot09


配電盤加工③


配電盤内部はこんな見た目になります。


オレンジ色の部分はユピロンという名前のブッシング。

電線を金具の切り口で電線が傷つかないようにするためにとても大切

な部品なのですhand&foot09


配電盤加工④


加工が完了したら配電盤を固定。

入線作業に進みます。


配電盤加工⑤


入線する電線はこの電線です。

sq100のトリプルツイストケーブルなのでとっても太いemotion05

しかも固くて曲げにくい電線ですemotion17


機械が消費する電流によって配線の太さが決まるので、なんでも適当に

配線するという訳にはいかないのですhand&foot09


入線作業①


まずは工場側から屋外のキュービクル側へ入線します。


入線しやすい経路を最初に決めておかないと、あとあと大変な目にあう

ので、最初の位置決めはとっても大切face02


入線作業②


キュービクルまで配線が通ったら今度は工場側に入線hand&foot09


入線作業③


ここから約50m程度空中を配線していきますemotion17


メッセンジャーワイヤーに重たい電線を持ち上げて掛けていくのですemotion05

この作業を2人でやるのはハードでしたface07


入線作業④


配線できたところで配電盤を完成させますhand&foot09


右半分が開いていますが、これは後々の機械増設の予定がもう決まって

いるからなのです。


配電盤加工⑥


キュービクル側もブレーカーを取り付けますが、キュービクル内部でも

作業しなくてはいけないのでキュービクル本体で高圧の電源を落とし、

工場を停電しなくてはいけません。


高圧カットアウトという装置を作動させて、キュービクルを停電とともに

工場も停電します。


キュービクル停電①


電気が残っていると危険なので、切り離されたすべての回路とトランス

を接地(アース)して安全を確保hand&foot09


キュービクル停電②


ブレーカーを増設するとともに、キュービクル内部から配線を取り出して

つなぎますよface02


キュービクルブレーカ増設②


増設した配電盤から別に配線してきた配線は、小型集塵機で使用する

ので動力用コンセントも準備しますhand&foot09


動力コンセント①


こちらも使える状態にして機械が到着するのを待つばかりです。


動力コンセント②


31日に機械が搬入されてくるのでその日に機械へ先ほどのsq100の

電線をつないで完成ですhand&foot09


今回1台の機械で使用する電力の総和が

22Kwモーター × 2台

2.2Kwモーター × 1台

0.2Kwモーター × 2台

0.4Kwモーター × 2台

合わせて47.4Kwの大型機械emotion17


流れる電流を求めるために、

モーターの力率を0.8として計算してみましょう

47.4Kw = 47400W(ワット)

ですので

47400W(ワット)=200V(ボルト)×1.73(√3)×電流I×力率0.8

の公式が成り立ちます。


47400W=276.8×電流I

となり、電流I=47400W÷276.8

電流I=171.24‥A(アンペア)となります。



力率を1と考えた場合は

47400W(ワット)=200V(ボルト)×1.73(√3)×電流I×力率1

の公式が成り立ちますので、

47400W=346×電流I

となり、電流I=47400W÷346

電流I=136.99‥A(アンペア)となります。


これは有効電力というものを計算したものですので、実際にはモーター

などの機械には無効になる電力が存在します。

ですので力率を考えた最初の計算がほぼ正しい値かと思います。


三相動力の計算は複雑な計算が必要なので、大きな機械を導入する際

にはしっかりとした設計が必要ですよhand&foot09


******************************


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タグ :三相動力
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