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2015年09月12日
分電盤を取り換えると?
今日は住宅ならどのお宅にも必ずある分電盤のお話です。
増築や改築の時に、必ず起こりえる「回路が足りない!」騒動

今回の分電盤、回路が足りないために、すでに外側にブレーカが増設
されています

分電盤交換といっても、ただ全部外して、新しい物に交換すればいい‥
といったものでもありません。
取り付けていないお宅もありますが、サービスブレーカという中部電力
さんから貸し出されている大きなブレーカがあります。
(写真では分電盤の左側にある黒い大きなブレーカです。)
これには「封印」が施されていて、これを破砕してからでないとサービス
ブレーカが取り外せません。
破砕するのは簡単ですが、これを勝手に破砕すると中部電力から罰則
が与えられます。
故意にお客様自身が封印を破砕した場合にも、当然ながら罰則が与え
られるでしょう。
しかも封印破砕が許されているのは許可をもらった人間だけで、書類を
提出せずに許可なく封印破砕すると‥
当然、僕たち施工した電気工事士、工事店も罰せられます。
このサービスブレーカで基本的な電気料金が決まっており、それ以上に
電気を使えなくしているというのがサービスブレーカの役目なのです

そのため、この部分を自由にいじられてしまうと電気契約以上に電気を
使用する事ができてしまう事になるので封印されているのです

色々かきましたが、そういったことが絡んでくるので今回もちゃんと封印
破砕許可を頂いて施工を進めていってます

さて、正面のカバーを外して中を見てみましょう。
改築を行うお客様の住宅には、なぜかこの手の分電盤が取り付けられて
います。
当時の分電盤はこれが主流だったのでしょう。
今までいったい何台交換してきたことだろう

お客様の住宅を停電し、古い分電盤を撤去しました

サービスブレーカも一時的に撤去してあります。
増設する3回路の配線と、既設のむき出しになっている3回路の配線。
これらの配線を目隠しするため、大型の白モールを使って収めます

分電盤を交換することで長さが足りなくなる幹線もあります。
それらも事前につなぎ足し、新しい分電盤の裏側に収めてしまいます

既設の回路とサービスブレーカを復旧。
電気を送電する前に必ず絶縁抵抗値を測定しておきます。
これも中部電力さんに退出する書類に記入しなくてはいけません。
絶縁測定値というのは‥
「電線に流れる電流が、大地との間に流れ出ている量の大きさ。」
語弊がありますが、こういった方が分かりやすいでしょうか。
電路と大地との間の絶縁性、電路と電路との間の絶縁性を測定する。
それが絶縁測定です。
単位はMΩ(メガオーム)と読みます。
100MΩが漏れてない健全な状態で、0MΩが電気ダダ漏れ状態。
また語弊のある書き方をしていますが、わかりやすくするためです

絶縁性能が悪くなるのがいわゆる漏電というもので、漏電の値が大きく
なればなるほど危険な状態になります。
いわゆる電気火災や、感電の原因となってしまうのですよ

さて、測定値も問題ない値でしたので新しい回路も繋いでいきます。
新しい3回路を接続しこちらも絶縁測定

新しい電線なので3回路ともに100MΩ(メガオーム)の値でした

問題は分電盤を交換した後に残っているこの大穴‥

ちょっと工夫して隠してみましたが、いかがでしょう
?

今まではなかったアース線(接地線)も分電盤に用意しました。
どうしても必用なものではないのですが、あるとないとでは今後増設工事
が発生した場合などに、施工性がぐっと良くなることがあります。
特にアース配線が必要な専用回路などが多い現代。
ここから幹線と同時にアース配線ができるので、
「どこからアース線を引き出そう‥」なんていう余計な心配が減ります

カバーを戻し、回路の行先が分かる名盤を張り付けて完成です

今までどの回路かわからなかった部屋までしっかり調査

これでお客様が分かりやすくなると思いますよ

中部電力さんに出す書類にも書かないといけない事柄なので、しっかり
やって損することは何もありません

増築部分の配線工事はまだまだ残っていますが、分電盤の取替工事は
これにて無事完了です。
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Posted by ノリさん at 07:39│Comments(0)
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