2014年07月08日
光の演色性「Ra」
さてさて、今回は演色性を表す数値
Ra(アール・エー)について詳しく触れたいと思います。
演色性と短く書きましたが、正しく書くと
平均演色評価数というのが正しい言葉ですが、
解りやすい話にしたいので、あえて演色性と書かせていただきます。
Raとは、
どれだけ正確に色再現をしているかを表すために用いられる単位で、
この数値が高いほど、
太陽光の下で物を見たときと同じ見た目を得られるということになります。
つまり、
Ra(アール・エー)が低いと物の色が悪く見え、
Ra(アール・エー)が高いと物の色が良く見える。
ということになります。
肉や果物を新鮮でおいしそうに見せるには、このRa(アール・エー)の数値
が重要になってくるのです。
Ra(アール・エー)の最大値は、太陽の光の Ra100 となります。
太陽の光や、白熱電球は原理的に Ra100。
蛍光灯電球やLED電球では、
ほとんどがこの値よりも低くなってしまいます。
明りを使用する環境ごとに推奨されるRaの高さも設定されています。
Raの値が 90~それ以上 の場合
〔色検査や美術館〕
Raの値が 80~90 の場合
〔住宅 ホテル 店舗 事務所 病院 印刷作業 塗装作業 織物作業〕
Raの値が 60~80 の場合
〔一般的作業の工場 (事務所 学校)〕
Raの値が 40~60 の場合
〔荒い作業の工場 (一般的作業の工場)〕
()内は許容できる範囲内であり、
使用する環境に好ましいとは言えない場所を表しています。
では、住宅の軒下に使用しましたこちらの照明器具。
この照明器具のRa(アール・エー)は Ra80 です。
住宅に好ましいRaは80~90です。
必要な演色性Raが得られるということとなります。
明るさだけ、安さだけを求めていきますと、ついついこの値を無視して
しまう場合が多くなってしまう場合が多くなります。
実際に、Raを表記した商品がどれだけ流通しているのでしょうか?
新築やリフォームの際には当然ながらこのRa80と同等、もしくはそれ以上
の照明器具を使用するようにしています。
事実、LED照明に切り替えている食品を扱っている店舗や、料理店などでは
この演色性が非常に重要になります。
もちろん、博物館や美術館のような場所でも同じです。
食料品店で本来は赤い肉が、赤いリンゴがくすんで見えていたらどうでしょう。
おいしそうに見えません。
Raの値は非常に重要です。
もしもご自分でLEDを購入される機会がありましたら、
この点にも気を使っていただくことをお勧めいたします。
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